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  • 執筆者の写真Marie

Je voudrais devenir pianiste quand je serai grande.大きくなったらピアニストになりたい。

 大きくなったらピアニストになりたい!と自分の生徒さんの口から出る日がいつかくるだろうなと思っていたのですが......、ついにそれを聞く日がやってきました。

 このようなお言葉を頂くのは実は今回が初めてではなく、ご帰国されて私のもとは巣立っていった生徒さまですが、ジャズピアニストになりたい!という生徒さまもいらっしゃいました。

 私自身、これまでの人生を振り返る度、本当にピアニストになりたかったのか、ピアノの先生になりたかったのか、と自問すれば、自信を持ってOUIとは答えられないのですが......😅ピアノを辞めて他の職業に就く人生が良かったかと言われるとその自分は想像できず、やはりピアノを続けられている今が心から幸せと思います。

 実は、パリに来るよりも以前の10代の頃から、自分が講師となって指導するお子さんたちが将来私と同じように音楽の道へ進みたいと思ったとき、どのように声を掛けていくべきかは思索の一つのテーマでした(生徒さんを持てるかなんてまだ分からなかった頃なので想像に過ぎませんでしたが)。

 ちなみに、自分が小さい頃のホームビデオを振り返ったり、自分の幼い頃の記憶では、化石が大好きで将来は恐竜博士になりたいと思っていました🦕笑 小学生高学年くらいになって物心がついた頃には既にピアノに全身全霊打ち込んでいましたが、その反動なのか、学校では天真爛漫なキャラクターで人を笑わせることが大好きでした(当時、エンタの神様なども全盛期でした)。そんなこんなで、お笑い芸人になってテレビに出たいかもと思ったくらいでした笑 学校はとても楽しく心から大好きで、恵まれた学校生活を送れた経験から、学校の先生になりたいとも思ったり、はたまた将来の仕事はチームで何かを成し遂げられるようなことをしてみたいと思ったり…...。ピアノとは全く違うようなことにも興味や関心がありました。とはいえ、ピアノに対してはいつも全力で、辞めるなんて道は考えられなかったのですが......。


 まだ小学校低学年くらいの私に対して当時のピアノの先生が「将来フランスに留学するような気がする」、「あなたの演奏には誰にもない光るものがあるから」といった言葉を掛けてくださいました。この、あたかも将来を予言するかのような言葉は、その後も自分の根本にあり、これまでの人生を導いてきたものの一つだと思っています。


 ピアニスト以外にも様々なものになることを想像していたと書きました。一見、ピアニストとはかけ離れていることばかりですが、例えば、自分の中にポジティブで楽観的な面や天真爛漫なキャラクターを持ち合わせていることが、巡り巡って様々なスタイルの曲を弾きこなす際に大きな意味を持ち、それが自分の演奏を作りあげていっているような気もします。


 また、春先のコンサートに向けて生徒さんたちと曲を作り上げていく時、改めて次のようなことをふと感じることがあります。それは、ある意味生徒さんたちと私は「同志」で、同じ目線に立ち、時にぶつかり合いながらも聴く人の心を動かす素敵な演奏ができるようにと同じ目標に向かって進んでいく「チーム」なのかもしれないということです。コンサートが終わった後の達成感は想像以上に大きく、「同志」としてこの喜びを分かち合うことも出来ますし、はたまた、もっとこうできたかなと少し悔しい気持ちになったときも、励まし合いながら、また次の目標に向かっていくこともできます。それも上に書いたように、ある意味では、自分が大人になって成し遂げたかったことの一つなのかもしれません。


 話が少し逸れてしまったのですが、自分の生徒さんが音楽で人生を切り開いていきたいと思ったとき、ピアニストという職業の辛さや厳しさを含め、私のこれまでの全ての経験を共有することが大切だと思っています。そして、その子との一曲一曲の巡り合わせが未来を大きく動かすということを自身の経験から理解しているので、教材や取り組む曲はできる限り慎重に見極めるよう心がけています。その際はもちろん、クラシック音楽が中心となりますが、他のジャンルや様々な時代、幅広い作曲家に取り組みながら、手の形や姿勢、タッチの方法、音色の引き出しを沢山持たせることにも心を配っています。また、生徒さまとフレーズの歌い方をどのように作れば自然で美しいかを一緒に研究しつつ、いかにその子の個性を引き出すかというところまで、常に、一回一回のレッスンで考えています。


 加えて、どんな生徒さまに対するレッスンでも特に意識していることは、演奏やそれ以外でも発言や行動で素晴らしいと感じたら、それを瞬時に言葉にして伝えていくことです。励ます言葉、その子の人生の背中を押してあげられる言葉をなるべく多くかけられるように意識しています。それは自分にとって、小さい頃に先生が掛けて下さった言葉がその後の人生で大きな意味を持っていたという経験に依っているのかもしれません。

 もし生徒さまの中に、将来、ピアニストまたはピアノの先生になりたいというお子さまがいれば、まさに自分にとってそうであったように、小さい頃の先生の言葉やレッスンの展開のさせ方は、その子が将来ピアノの先生になったときに大きく影響してくるのではと思っています(今の私のレッスンは、私の幼少期の先生のレッスンに似ていると思っています)。

 現在師事しているパラスキヴェスコ先生は、レッスン内で度々「君の幼少期の先生は良い先生だったか?」と聞いてきます。私はこれ以上無いくらい良い先生に巡り合って来たので、Absolument OUI !(はい、絶対に間違いなく!)と応えているのですが、実はパリ留学している音楽仲間の声を聞いてみると、意外と幼少期や音大時代の先生で悩んだり、苦労してきた声が多いように思います。

 先生や周囲の環境出会いや巡り合わせは、自分の努力だけではなく、引き寄せる運のようなものも必要なのかもしれません。生徒さまの中には、私がピアノの先生であったことを、本当にラッキーで運が良かったと仰ってくださる方もいらっしゃるのですが、将来どのような道に進んだとしても、よい方向に後押しする存在になれればこれ以上幸せなことはないと思っております。

 最後になりますが、2023年も残り2ヶ月。この年は自分にとって新たな人生の門出の年、区切りの年となりました。最近ワルシャワで第二回が開かれたショパン国際ピリオド楽器コンクールには、私用で忙しかった時期と重なってしまったため、赴くことができませんでしたが、「ショパン」という作曲家が自分の人生の転機と大きく結びついている気がします。

 演奏者としてこれまでのことや転機、今年のことを振り返りながら年末にまた一つブログをかけたらなと思っています😉

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